財形貯蓄制度を利用して貯蓄することには、次のようなメリットがあります。まず挙げられるのは「税金の優遇」です。財形貯蓄の中でも住宅の購入やリフォームのための「財形住宅貯蓄」と年金受給のための「財形年金貯蓄」に関しては、合計550万円になるまでの分は利子が不課税になるのです。つまり積み立てたお金が550万円までであれば、利子もそのまま受け取ることができてお得になります。
2つ目のメリットは「天引き」という点です。給与から天引きされて積み立てとなるため、すぐ使い切ってしまって貯金が苦手な人でも安心です。3つ目は「住宅ローン融資」です。財形貯蓄をしている人のみが利用できる低金利の住宅ローン(財形受託融資や財形持家転貸融資)があり、限度額は財形貯蓄残高の10倍まで(最高で4,000万円)で購入やリフォームに必要な費用の9割まで借りることができます。
それでは次に、財形貯蓄制度を利用して貯蓄することへのデメリットはというと、以下のとおりです。まず1つ目は「利用できる人が限られている」点です。財形貯蓄制度を導入している企業で働いている人しか利用できず、自営業やフリーランス、法人といった職業の人は対象外となります。
次に「金利の低さ」です。積み立て金は金融機関によって運営されるため利子がつくのですが、ほとんどのところで0.1以下ととても低いので、あまり利益に期待ができません。
3つ目は「元本割れのリスク」という点です。金融機関を選ぶ際、投資信託などを選んでしまうと、元本割れしてしまう場合があります。保証していない金融機関もあるので、加入前に必ず確認しましょう。