財形貯蓄とはどんな制度?

「財形貯蓄」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。財形貯蓄とは、勤務先から支払われる給料から一定額を天引きして貯蓄をする制度のことです。これは給与所得者、つまりサラリーマンだけが利用することのできる資産形成の一つです。

定期預金と異なるのは、税金のように毎月の給料から貯金額が自動的に天引きされる点です。財形貯蓄は企業が導入していなければ利用することができません。勤務先が財形貯蓄を導入している場合、従業員として働くサラリーマンは財形貯蓄を行う金融機関と契約を締結することで、毎月決めた金額を勤務先から金融機関に払い込んでもらえます。給与から自動的に天引きされて貯金されるため銀行に出向く手間もかかりません。さらに無駄な浪費を避けることもできるため、効率よく資産形成をすることのできる方法です。

財形貯蓄には3つの種類がありますが、一般財形と呼ばれる貯蓄形態では貯金を開始してから1年間は引き出すことができませんが、それ以降であればどのような目的であっても貯金を引き出すことができます。

一方、住宅財形貯蓄では「住宅」の購入を目的とした財形貯蓄なので、マイホームの購入やリフォーム工事以外の目的では貯金を引き出すことができません。また、年金財形貯蓄では「年金」が目的となっているため、60歳以降でなければ基本的に貯金を引き出すことはできません。

財形貯蓄を検討する場合、自分の勤務先がこの制度を導入しているかをまず確認する必要があります。そして資産を作る目的を明確にしておくことが大切です。